参加期間:2016年5月~7月
東京から来た写真家川上向子はアナログカメラで写真を撮ります。
参加前の計画
『プロジェクト参加前は、オランダのスクワッターについての写真を撮ろうと考えていました。それ以前にオランダについてのシンポジウムに参加した際に、スクワッターの存在を知り興味を持ったからです。』
参加中の進化
『ですが、実際に現地に行ってみると、スクワットという行為自体が現在のオランダでは禁止されていることを知りました。何人かのオランダの方がスクワッターを紹介してくださったのですが、写真に撮られたくないという理由で断られました。制作を続ける上で、このテーマはあまり現実的ではないと思い、別の被写体を探していました。
一方、ホームステイ先の家族は、気軽に写真の被写体になってくれました。また、街を歩いている人たちも快く写真に写ってくれる。それは、わたしが外国人だったからかもしれません。言葉がうまく通じないというのは、写真を撮る上では有効な距離感を生んでくれたように思います。毎日会うホストマザーやその家族、そして、一度会っただけで恐らくもう二度と会わないオランダの人々を異邦人の目線で撮影し、それを、日々の消えない泡「うたかたの日々」と名付けて展示しました。』
お誕生日で全写真を展示しました。これからも川上は毎年お誕生日に、どこにあっても、同じような展示したいと考えています。
再記憶
あと、川上はアムステルダムに泊まりました時に、ワークショップを催しました。ワークショップでは、参加者たちは川上が撮った写真を一つ選んで、写真についてストーリーを書きました。このストーリーと写真は新しい思い出を作りまして、「再記憶」になりました。川上は全部の再記憶が入っている日記を作りました。
プロジェクト参加後
『オランダでの生活は、大きなものがわたしを変えてしまったという印象はありません。ですが、東京の生活との些細な違い、例えば「新鮮な花を毎日生け替えること。」「夜になっても沈まない太陽。」「車より多い自転車の数、排気ガスの少ない道路」等々、たくさんの微細な違い、は生活レベルでわたしの根本をすっかり変えてしまったように思います。』
一期一会
更に、川上は日本の「一期一会」と言う概念を考え、毎出会いに一生に一度の気持ちで写真を撮りました。
『若い写真家向子さんは私のアムステルダムのアパートに泊まりました、本当に良かったです。向子さんが熱狂的だし、意欲的だし、虚心し、それにアムステルダムの自由を発見して体験したい切なるだったと思います。』
― Hinke Bruinsma、アーティスト
サイトをご覧ください: > http://www.hisakokawakami.com <